2015年4月27日月曜日

「地球温暖化を防ぐ-20世紀型経済システムの転換-」佐和隆光 岩波新書

☆☆☆☆

以前紹介した『地球温暖化を考える』同様に、この本の著者も経済学者です。
開発と環境問題や自然保護の議論は感情的な主張に陥ることがありますが、そこに経済学という科学を据えるとかなり衆人納得の結論に至るという良い例ではないでしょうか。とても分かりやすく懇切丁寧で納得するところの多い本です。

温暖化問題に楽観的な意見(市場と技術を万能視する「ネオ・マルサス主義者」)、
温暖化対策へのネガティブな意見(炭素税についての通産省、業界団体)に対して
淡々と丁寧に反証している姿勢にはかなり好感が持てます。
著者は温暖化問題の対策として大量生産、大量消費、大量廃棄の二十世紀型工業文明を見直し、炭素税、補助金、CO2排出権取り引きなどの経済的措置と緩やかな規制的措置により自主的取り組み、つまりライフスタイルや輸送モードの質的転換を図ることを提示しています。

「もともと日本人は、質実剛健、質素倹約を旨とする生活様式を尊んできたはずである。金持ちが金持ちであるがゆえに尊敬されるということは、この国の長い歴史の中でついぞなかったし、ぜいたくは軽蔑の対象になりこそすれ、憧憬の対象になることはなかった」
��P27)まったくもっておっしゃる通り。

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