2015年4月27日月曜日

「心やさしい女 ーフランス・ミステリ傑作選(2)」カトリーヌ・アルレー他 ハヤカワ・ミステリ文庫

☆☆☆

超有名な作家の作品も収録されています。ただし、1985年発行。

「ロドルフと拳銃」ノエル・カレフ
心変わりした女を射殺した男から拳銃を貰った子ども。彼は母親のために父親になってもらう男を探していた。拳銃のことを誰にも言わないかわりに男に父親になってもらう約束をしたが…夜のパリの街を逃げまわるこども。
ユーモアとペーソスのある短篇映画のようでした。

「階段に警官がいる」トーマ・ナルスジャック
復讐を果たした男の日記の形をかりた心理サスペンス。

「対案」ピエール・ボアロー
いとこの妻と図っていとこを殺害しようとした男。結末にスパイスが利いてます。

「ピエトルモンの夜」クロード・アブリーヌ
スリラーものだろうがあまり恐くなかった。

「すてきな片隅」ローラン・トポール
コクトーの“アンファンテリブル”といった感じでしょうか(読んだことないけど)
自殺志望の男と子供の会話。口の内が苦くなるような読後感です。

「甘い、甘いミュージック」クロード・シャブロール
ふられた男が女に復讐しようとする倒叙型サスペンス。
それほどのひねりがあるとは思えません。不思議な感覚。

「罠」ジルベール・タニュジ
ふつう。スパイもの。

「葬送爆弾」ジャン・フランソワ・コートムール
妻を寝取られた警護係が大統領と妻の爆殺計画を練る。
たいしたことない。

「心やさしい女」カトリーヌ・アルレー
アルレーらしい“心やさしい女”が死体を処分する方法は…
淡々とした日常生活との対比が可笑しい。

「金の斧」ガストン・ルルー
20ページにも満たない作品ですが、悲運、疑惑、恐怖、後悔、様々な感情が詰め込まれていて読みごたえがありました。しかも、結末には驚いてしまった。さすがに『黄色い部屋の秘密』、『オペラ座の怪人』を書いたルルーだけありますねぇ。
少しあらすじを紹介してみます。
“わたし”は旅先でひとりの謎めいた老婦人と知り合い、彼女の過去の話を聞くことになる。若い頃、彼女が結婚した相手はもの静かで誠実な青年だった。しかし、材木関係の事業を営む父親が亡くなり、家を継ぐために故郷に帰ると夫の性格が一変してしまう。
何か隠し事や心配事があるらしい。
ある日、彼に遺産を残すと言っていた時計商が斧で惨殺される。夫の行動に不審を抱いた彼女は夫のトランクの中に血まみれの服と斧を見つけてしまう。やがて時計商殺しの犯人として別の男が逮捕され、処刑されることになる。夫を真犯人と確信した彼女は裁判所に向かうのだが…

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