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昔、炭坑で栄えた町。
凋落した炭鉱所有者の屋敷は、今では学生相手の下宿屋になっていた。
その一室で地元カレッジの女子学生の絞殺体が発見される。
死体の上に残された一枚の白紙のタイプ用紙。
市の警察署長バルジックと州警察の警部補ジョンソンが捜査に当たるが、
捜査が進むうちに彼女の生い立ちがしだいに明かになる。
下宿屋の老婦人の話し相手をする以外、彼女には友人はおろか話をした人間さえ
ほとんどいなかった。
それは彼女が子供のころ両親とドライブ中に交通事故で両親を亡くしたうえに、
事故の原因になった男の一言で心にひどい傷を負っていたためだった。
やがて彼女は育て親の叔父夫婦や幼なじみの励ましで、将来、秘書になるため大学に
入学したのだ。
バルジックが関係者から事情聴取するうちに奇妙な事実が明かになる。
それは彼女が苦手にしていた英語のレポートの評価が、二人の英文科教師で
まったく正反対になっていたことだった。
初版は二十年前です。いつもながら古い本についてうだうだ言ってすみません。
以下、多少ネタばれがあります。
わたしがミステリに求める読後感は“あー、面白かった”です。
だから、お気楽コージー・ミステリが好みです。
ところがこの作品は、辛い、滅入る、哀れ。被害者が気の毒すぎる。
被害者と同じくらいの挫折を味わった犯人を持ってきたつもりかもしれませんが、
わたしは不服ですね。なんだこいつって感じです。
読者を納得させるには、犯人に被害者よりもっと大きな悲劇を過去に体験させるべきでした。
そして最初から登場させていればもっと良い作品になっていたと思います
��わかんないけど)。
ミステリにはなんのひねりもありません。
犯人も被害者との接点もすぐに予想出来ます。
それと被害者以外の登場人物の描き方が中途半端だと思います。
詩人かぶれの英文科教授や体育教師など。
社会派ミステリではないと思うんだけどなあ…、
ミステリの味付けをした『アメリカの悲劇』なのでしょうか?
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