2015年4月27日月曜日

「ゴースト・パラダイス」テリー・プラチェット 講談社文庫

☆☆☆

労働者階級が住むロンドンはずれの街にある寂れた墓地を
市議会が開発業者に5ペンスで売却してしまった。
ほかの人たちが見えないものが見える主人公の少年ジョニー。
ジョ二ーとの出会いによって活性化(?)した死者たちは
彼に自分たちの意見を市議会に伝えて欲しいと頼む。
彼は友達三人を巻き込んで墓地の保護活動に係わることになる。

これはヤング・アダルトに入るのかなあ?ミステリではないユーモアものです。
作者は、知ってる人には有名らしいテリー・プラチェット。わたしは知らない。
死者(幽霊よりは誇りをもっている)のひとりが出てきて、マイケル・ジャクソンの
ムーンウォークを真似するので、ハリウッド映画みたいなわざとらしい展開になるのかと
思いました。以下、ネタばれあり。



作者は生者と死者を対比させたいのかな。
活気のない取り残されたような街と誰も墓参りに来ないうら寂れた墓地。
少年たちは大人になって早く街を出て行きたいと願っているし、死者たちも審判の日を待っている。ともに今自分たちのいるところから抜け出したいと思っている。
ファブラーもオルダーマンも街の外に世界が広がっていると同じようなことを言っている。
軽く読めるわりにテーマは結構深遠だったりするような、でも、説教臭さはないです。


墓地は残されることになったのに死者たちは行ってしまう。
死者たちが次々と旅立つ日、ジョニーは死者の一人に訳を尋ねる。
“それは今日が審判の日だからよ。わたしたちで決めたの。”
“しょせんお墓は生者のためのもの。”

0 件のコメント:

コメントを投稿