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安楽椅子探偵ママ・シリーズの三作目。
アマチュア劇団の『マクベス』公演初日、舞台上で殺人が起きる。劇中で暗殺される役者が実際に刺し殺されたのだ。折しも調査員デイヴは、部下のロジャーが脇役で出演していたために客席でその場面を目撃していた。
『マクベス』は呪われていて上演すると不幸に見舞われるので、リハーサルや本番中以外に劇場内では『マクベス』という言葉を口にしてはいけない、という言う伝えがあるためわざわざ「スコットランド物」と言い換えているんですね。
そういえばキャロリン・G・ハートの『舞台裏の殺人』にも、舞台上で『マクベス』の中の台詞を口にすると縁起が悪いというジンクスが出てきました。知りませんでしたが、結構ポピュラーな言い伝えみたいです。
演劇中に殺人が起きるという設定はブランドの『ジェゼベルの死』以来お馴染みですが、
かなり衝撃的だからミステリ作家としては使ってみたいトリックなのでしょうね。
でも本文中にもあるように、普通なら殺人と言うのは通り魔のせいにしたほうが良いわけで、観客の前で人を殺すメリットなどないのではないでしょうか。よほど合理的な理由がなければかえって不自然に思えるし、この作品にしてもそれほど納得のいく理由ではないと感じましたが。
ネタバレになるので詳しく書けませんが、殺人を犯した動機がこれではかなり弱いように思います。
デイヴとロジャーが一章ごとに交互に語る形式は良かったです。
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