「おかしなことを聞くね」ローレンス・ブロック傑作集 1
☆☆☆☆
この傑作集は70年代後半から80年代前半の作品が収録されています。
やはり時代を経ているせいか、それなりに微妙な感じの作品やオチに
こだわり過ぎているような作品もあるように思います。
そのあたりから展開がわかってしまうような話もありますが、切り口と語り口が上手いから飽きずに楽しく読めました。ミステリというより毒気がある作品が多いですね。
「食いついた魚」「動物収容所にて」「あいつが死んだら」はなんだかキングの
短篇みたいです。ブロックがこんな作品を書いていたとは知らなかった。
若干ユーモアがあるのがブロックで無気味さが増すとキングになるのでしょうかね。
「成功報酬」「詩人と弁護士」
弁護士エイレングラフが“喪黒福造”に思えた。このキャラクターは良いですね。
彼の言う通り外科手術も成功報酬制にすべき。
「ハンドボール・コートの他人」「泥棒の不運な夜」
ともにありがちな展開。ハンドボールってスカッシュのことなのかな?
「道端の野良犬のように」
カルロスを思わせる国際テロリストが登場する異色作品。展開が読めなかった。
「我々は強盗である」
風景も登場人物もみんな乾いた、いかにもアメリカ的な印象が残りました。
「一語一千ドル」
短篇を出版社に売っていた当時のブロックの気持ちがよ~く分かる作品。
「アッカーマン狩り」
アッカーマンという名前の人物が次々に殺されるサスペンス。
日本では一つしかない名字を持った人を順に殺していく
『全国珍名殺人事件』が有名…(嘘)、誰か書いてね。
「保険殺人の相談」
ブラックユーモアもの。それほどのものでは。
「おかしなことを聞くね」
中古ジーンズを大量に古着屋に卸している会社は
どこから穿き馴れたジーンズを仕入れてくるのか?
一体どんな人が穿き心地の良くなったジーンズを手放すのか?
「夜の泥棒のように」「窓から外へ」
それぞれ泥棒探偵バーニイとマット・スカダーが登場します。
「無意味なことでも」
あと口が悪い。
「クレイジー・ビジネス」
殺し屋業界で伝説的な名声を博した男のもとに若き殺し屋がやって来て、
殺し屋稼業の四箇条を教えてもらう。最後の四箇条目とは…
「死への帰還」
自分を殺した犯人を見つけなければあの世に行けないと
生き還らされた男の話。面白い趣向だけど犯人に意外性がない。
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