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妻殺しの罪を着せられ自暴自棄になっていた死刑囚が、処刑を一週間前に控え無実の罪を晴らす決意をする。状況証拠では犯人は彼以外に考えられない中、弁護士、私立探偵、友人たちが調査を開始する。しかし、新たに現れた証人や証拠が次々に消されていく。
アイリッシュの『幻の女』より前に書かれ、カウントダウン物としてはかなり早い時期の作品ではないでしょうか。『幻の女』はスリラー・サスペンス系ですが、この作品はシカゴが舞台でギャングも登場するハードボイルド系です。
また、状況が密室殺人で、犯人が関係者の中にいるという点では謎解きの面白さもあります(多少)。
1935年に発表された作品だけに、展開がのんびりしていてなんだか緊迫感が伝わらない。本格物であれば気にならないけど、この設定は時間との戦いなのだから、レストランでの食事とかお酒を飲んだりだとか女性を口説いたりする場面は緊張感を削ぎます。もしかして、時代に流されたわたしがせっかちになっているだけかな…。
登場機会の少ない主人公以外に魅力的な人物がいないのもストーリーに入り込みにくい原因なのかもしれません。
ミステリ史上、記念碑的な作品なのに『幻の女』にその座を奪われ絶版状態になっている
のは案外そういうことが理由なのでしょうか。
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僕も『幻の女』のあと、これを読んで、ぬるいなー、と思いました。設定は魅力的なのに、物語は魅力的でないんですよね。
主人公にもあまり魅力を感じませんでした。というか、あんまり内容覚えてないんですけどね…。
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kazuouさんも同じ感想なのですね。安心。『幻の女』ってやはりすごい作品なんだなあ、と再確認したしだいです。