☆☆☆☆
昔読んだのですが、古本屋さんで見かけ懐かしくて再読しました。
「もののかたち」レイ・ブラッドベリ
わたしたちが見る“もののかたち”とは一体どういう意味を持つものなのか、大袈裟に言えば考えさせられる作品だと思います。分娩機などの作動不良により異次元の世界に生まれてしまった赤ちゃん。その子は人の目には小さな、青いピラミッドに見えるのだった。両親の苦悩と、やがて下した決断は…。まさしく出だしの発想はSF的ありがちな話(書き手によってはありがちなまま始まり、ありがちなまま終わりそうな発想)ながら、その後の展開は意表を突いていて、訴えかけることの多い秀作だと思います。ブラッドベリらしい、彼の良さが出ている小品だと思います。
「ナンバー9」クリーヴ・カートミル
ある日、ジャクソンは、「実験用のウサギ、9号が、眼鏡をかけて研究書を読んでいるところをみつけた」。このウサギは飲酒運転に厳しくて、運転手がお酒を飲もうとすると、読んでいた新聞の車の運転に関係のある記事のうえに前肢をのせて注意するのです。この場面を読んでいて、思わず知らない人の前で笑ってしまうところでした。
「人類供応法」デーモン・ナイト
豚そっくりの異星人が人類のためになる様々な科学技術を贈る訳とは。
「クレイジイ・プラセット」フレデリック・ブラウン
「バスカヴィル家の宇宙犬」ポール・アンダースン&ゴードン・R・ディクスン
文中のトーカ?という文字…なんだか胸騒ぎがして、次のホーカ人!で思い出しました、あの『地球人のお荷物』!!!
外見は子熊そっくりで人間並の知性を持つが、事実と虚構の区別がつかないホーカ人。
そのホーカ人がヴィクトリア朝イギリスの真似を始めたトーカ星の“ロンドン”へお尋ね者を追跡してきた人間たち。そこには当然“シャーロック・ホームズ”がいたのでした。
「時は金」マック・レナルズ
時間旅行をして巨額の金を運用する男の目的とは。皮肉な作品。
「旅する男」ヘンリー・スレッサー
スレッサーにしてはアイデアのみの作品か。
「怪獣の時代」ガイ・エンドア
科学者の劣等感がワニを竜に変え、人類滅亡の危機に立たせる。
「グレート・デーンになった男」ミリアム・アレン・ドフォード
綺談系のお話。
「四次元フープ」ジョン・D・マクドナルド
次元の異なる他の世界に通じる「輪」を偶然手に入れた男の話。
「不景気」ロバート・シェクリー
不景気のせいで、ダークサイドからの誤注文を引き受けた仕立て屋の真昼の悪夢。
「衝動」エリック・フランク・ラッセル
SECRET: 0
返信削除PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
福島アンソロジーですね。このシリーズとてもよいセレクションで大好きでした。ハードSFが少ないので、とても読みやすかった覚えがあります。中でも『クレージー・ユーモア』はとても好きな巻です。
一番好きなのは『時は金』でしょうか。これよく考えるとパラドックスが起きているような気もしますが。
あとブラッドベリの『もののかたち』。水木しげるのマンガを読んでいて、この作品にそっくりな話が出てきて驚きました。考えたら、水木しげるはリチャード・マシスンとかマレイ・ラインスターの翻案などもあるのですよね。原作があることを黙って使用してますけど。
SECRET: 0
返信削除PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
詳しいですね、さすがkazuouさん。とても勉強になります。
『不思議な国のラプソディ』も見つけて買ったので、読むのが楽しみです。この時代のSFは分かりやすくて面白いです。