2015年4月27日月曜日

「スタンド・アローン」ローラ・リップマン ハヤカワ文庫

☆☆☆☆

念願かなって私立探偵となったテスに、元受刑者だという老人が依頼を持ちこんできた。
調査の内容は、かつて彼が危害をくわえた少年たちを探しだすことだった。償いのため、彼らに経済的援助をしたいという。奇妙な依頼にとまどいつつ、テスは調査の末、少年たちを探しだす。が、彼らが次々に殺され、彼女の胸に老人と事件の関連への疑惑が……
                            裏表紙あらすじより



テス・シリーズ三作目。わたしは初めて読みました。
短いセンテンスと、意図的に「テス」を主語に用い「彼女」という言葉の使用を少なくして、軽快なハードボイルドっぽい感じを出しています。また、比喩を多用したり、言葉をこねるようなモノローグは、主人公の性格や考えを読者に理解させるのに効果的だと思います。少し頼りないところなど、テスが可愛らしく感じましたが、女性の読者はどんな印象を持つのでしょうか。
テスの周囲の環境は、祖母、両親は健在だし、「彼女にはすぐに利用できる友人や親戚が街の重要な機関にいる」とかなり恵まれています。そこらあたりは探偵ものにしてはいささかぬるいかも。

以下、少しネタバレしています。








最初の依頼人の心の変化が上手く書かれているけれど、犯人の心情や犯行に至る心理が通り一遍の説明だけで済まされているのは残念です。まあ、主人公に視点が固定されているので仕方ないかもしれません。
エピローグでの大団円は甘くてちょっと恥ずかしい。

ストーリーとは全く関係ありませんが、本文中にトヨタの“レクサス”が登場したので、アメリカのミステリに出て来る日本車の表記の流れをメモしてみました、
ただ一括して「日本車」>メーカー名「トヨタ」、「ホンダ」など>車種名「シビック」、「セントラ」など>高級車「レクサス」「インフィニティ」
なんだか感慨深いです。次はプリウスに乗った環境保護派探偵か…

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