ロンドンから汽車で一時間というイングランドの一寒村。そこのゴルフ場でプレイ中の
四人組は、推理談義に花を咲かせていた。みな推理小説にはうるさい一言居士ぞろい。
ところが、たまたまスライスした打球を追ううちに、鉄道の走る陸橋から落ちたと思しき顔のつぶれた男の死体を発見する。被害者は破産状態にあり、自殺、他殺、事故死の三面から警察の捜査が始まった。だが、件の四人は素人探偵よろしく独自の推理を競い合い、
この平凡に見える事件に、四人四様の結論を下していく……。“推理ファンが最後にゆきつく作品”といわれる古典的名作を、ここに初めて全き姿で紹介する。
あらすじより
『ボートの三人男』にちなんで例えると、本書は「ゴルフ場の四人男 但し、死体は勘定に入れません」か。
ネットでの評価は分かれていますが、わたしは面白かったです。全編を通したユーモアと
ウィットは秀逸だと思います。特に、リーヴズがピアノを弾きながら即興の歌詞で質問に答える「ピアノ伴奏つきの捜査」は笑えました。ミステリを読んでいて、こんな馬鹿馬鹿しい場面は初めてです。また、真犯人と確信した人物に通話管を使って謎解きをする顛末など、イギリス的ユーモアを味わうためだけでもこの作品を読んでみる価値があります。
��品切れかも)
主要人物の各々が推理して、主にリーヴズとカーマイクルですが、その推理がことごとく外れる展開はある程度ミステリを読んだ人には予測できます。なにがなんでもトリックを見破ってやろうとする血気盛んな読者、謎解き云々について言及する読者は作者の遊び心を今ひとつ判っていないようにも思います。つまり、全てに洒落のめした作品なのでは?と思う余裕が必要なのではないでしょうか。“推理ファンが最後にゆきつく作品”の意味は、瑣末を楽しむ余裕を持った読者のための作品という意味かもしれません。
但し、もしこの作品がホームズ的本格推理小説のパロディとして書かれたものだとしても、真相をもっと意外性にとんだものにしていれば、この作品の評価はきわめて高くなったのではないか、とも思う訳です…。ニ転三転するダミーの真相があったとしても、それ以上にサプライズがある真相がなければ読者は満足しないでしょう。
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これ読んだはずなんですが、あんまり内容を覚えてないんですよね。
語り口はけっこう面白かった覚えがありますが、ミステリとしては破綻していたような気も…。
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二転三転したあげく、結末はこれかっ?!という読後感は否めませんね。でも、レンデルなどは六十年後も同じようなパターンの結末を書いていたわけで…。