『じゃじゃ馬ならし』は、妻が夫に隷属することを賛美した、男性上位主義者のための作品よ!―シェークスピアの授業で生徒のひとりから出された意見を思い出しながら、英語教師のアマンダは女性虐待について書かれた本を手にとった。手頃な値段の古本だから、あの生徒に買ってあげたら喜ぶかもしれない。だが、本をひらいた途端、そんな考えはどこかにふっとんでしまった。ベージの余白に、夫の家庭内暴力に悩む女性の書きこみがあったのだ。夫に殺されるかもしれないと訴える人妻は、いったい誰なのだろう?なんとか探しだして、救いの手をさしのべてあげたい。アマンダは人ちがいをくりかえしながら、ようやく被害者の身元をつきとめた。だが、時すでに遅く、被害者の家を訪ねたアマンダは、そこで死体を発見するはめに……。おっちょこちょいだけど人一倍正義感の強い美人英語教師が素人探偵に挑戦する、好評シリーズ第三弾。 内容紹介より
アマンダ・ペッパー・シリーズの一作目『フィラデルフィアで殺されて』と六作目の『脅迫状つきサマースクール』は以前読んだことがあって、その時も感じたことですが、わたしにはこのシリーズの面白さが分からない。主人公の何にたいしてもシニカルで機智を含んだ(と作者が思っているだろう)一家言が駄目です。コージーとは少し色合いの違うユーモアミステリだと思いますが、軽ハード・ボイルドの傍流みたいな一人称減らず口が嫌だ。せめて主人公を取り巻く登場人物たちに、もう少し個性的でユニークな人物を配してあれば…。魅力的な男性が全くと言っていいほど出てこなくて、皆ぱっとしないのは、きっと作者の考え方なんだろうなあ。主人公の恋人C・Kにしても造形に深みが感じられないし。しかし、女性読者は、また違った感想を持つのかもしれません。
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