ホール・イン・ツー(ラルフ・マキナニー)
引きまわし(アンドリュー・ヴァクス)
銀幕のスター(ジャニス・ロウ)
名もなき墓(ジョージ・C・チェスブロ)
衣装(ルース・レンデル)
石の家の悲劇(ジェレマイア・ヒーリイ)
追憶(キャロリン・G・ハート)
この葬儀取りやめ(レジナルド・ヒル)
キリストの涙(ケイト・ウィルヘルム)
夜汽車はバビロンへ(レイ・ブラッドベリ)
無宿鳥(ジョン・ハーヴェイ)
ルミナリアでクリスマスを(ジャネット・ラピエール)
90年代の短編小説はヴァラエティーに富み、多くの実験が行なわれました/このアンソロジーの意図は、今日のミステリー・ジャンルの視野をできるだけ幅広く提供することです/そういう多様性の中に90年代のキーワードを一つ見つけるとすれば、それは「質」です。本書の寄稿作家全員が重要なミステリー賞の受賞者か候補者であり、多くが作品をテレビや映画でドラマ化されています。読者の皆様には、市場ではなく、創造性が優れた物語の進む方向を示すということを本書で実感していただければ幸いです。ー 編者序文より
何の意味もなく食べ物に例えてみるならば、洋風幕の内弁当です。アンソロジーではないので、見事なまでに、統一感が全くなし。レンデルとブラッドベリが一緒に収録されているなんて…。プロット等をみても、特別わざわざ「90年代」と断るほどかというと、それは疑問。
それぞれの作品を順番に、一言で表してみると、
前時代的な雰囲気をさせつつ、現代的(と言ってもすでに古いが)な動機をくっ付けた感じ。思いつきクライム・ノベル風ショート・ショート。古風ならびに幻想的、それ以外に表す言葉がない。格好良すぎるヴァクス風アメリカン・コミック味。女史お得意のサイコパスの直球、ややマンネリか。いわゆる黄昏風味のハードボイルド。洗練さに欠ける進化前の女性探偵もの。イギリス風ソフトボイルド。ハラハラしない冒険小説風。いかにもブラッドベリ。犯罪者、尼僧、警官と、まさしくO・ヘンリー風。前半の雰囲気は、マイナーな作家だとカシュニッツの短編『天使』(『六月半ばの真昼どき』収録)様、メジャーな作品は思い付きませんでした。
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