2015年4月27日月曜日

「庭に孔雀、裏には死体」ドナ・アンドリューズ ハヤカワ文庫

☆☆☆☆

わたしは母と親友と弟、三つの結婚式の花嫁付添人を頼まれ、式の準備に追われていた。衣裳選び、式に彩りを添える孔雀の調達などと、やることは山ほどあるのに、家の裏から死体が見つかったせいで、ミステリ好きの父にひっぱられて犯人捜しをするはめに……スーパーウーマン、メグと変人揃いの親戚一同の活躍、謎解き、ユーモア、ロマンスが融合したアガサ賞、アンソニー賞、マリス・ドメスティック・コンテスト受賞作。
                    裏表紙あらすじより



『このミス』では、コージー系バカミスに選ばれていたと思いますが、ミステリが苦手なひとにはお勧めの作品ではないでしょうか。読みやすくテンポも良く、話が込み入っていないしミステリぽくないし。三組の結婚式の準備をしなければいけない主人公メグが、わがままな注文ばかりする花嫁たちに、たいしてキレもせず、愚痴をこぼしながらも粛々とスケジュールを進めていく姿はちょっと出来過ぎな気もしますけれど、主人公に好印象を持ちやすくなる設定ですね。登場人物のなかでは、主人公の父親のドクター・ラングスローと甥のエリックがキャラクターとしては特にユニークでした。

ただし、長いわりに薄味な感じがするのでミステリ好きには物足りないかもしれません。ソフィ大おばさんの遺骨の扱いや、主人公の父親が細工された車で死にそうになる場面、さらに草刈機に追いかけられて死人がでる場面など、いわゆる「死」というものには対してはスラップスティックなノリなので、より一層軽い感じがします。とにかく、良くも悪くも余韻を残さないエンターテイメント・ミステリでした。

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