「リリーはどこだ?」ナノテク学者ピアスの自宅に、男たちから熱狂的な電話が次々かかってきた。ピアスはその女に会ったことさえなく、明らかに間違い電話だった。しかし、リリーが評判の娼婦だと知るにおよび、ピアスは彼女についてインターネット上で調べ始めた。
人工的に創られた欲望空間の悪夢を描くサスペンス小説。現代アメリカ・ハードボイルド小説界を代表する著者の新境地。 内容紹介より抜粋
ノン・シリーズもの。
なぜにナノテク?、なぜに行方不明の娼婦のことを気にする?
主人公がちょっとした好奇心から調べ始めたことなのに、気が付いた時には抜け出せないような泥沼に首までどっぷり浸かっているような状態へ。ああ、恐ろしや。好奇心の裏には、実は少年時代の出来事が隠れていたのですが、詳細には説明されていない。詳しく書くとトマス・クック風になりそうだからか…(冗談です)。そこらあたりの曖昧さは読者によっては不満かもしれませんね。でも、作者はこの作品については、あまり書き込まず軽めのタッチにしたかったのではと、主人公がおっちょこちょいなところや軽快なストーリー展開など。ボッシュ・シリーズの時に頭を使い過ぎて少し息抜き(手抜きではなく)をしたかったのかも、なんて思ったりもしますが、それでも出来栄えは充分過ぎるほどなレベル。今さらですけど、この人は技巧派名人ですね(少し悪い意味においても)。
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