クリスマス・タイム。わたしはある高級レストランのオーナーから店の警備状況を調べるよう依頼を受けた。零下15度のなか敢行した調査がもたらしたものは、凍えそうな子猫と、ゴミ缶を漁る牧師との出会いのみ。あっさり首を切られたわたしだったが、数日後依頼人射殺の報が届けられた……。事件の裏に見え隠れするホームレスの影。モノクロームの街に探偵が見た、衝撃の真実とは。 内容紹介より
マーロウの「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きている資格がない」という耳にタコができるほど聞き慣れた言葉がありますね。この作品の探偵は腕っぷしも強いのですが、優しさはお釣りがくるほど優しい、売るほど優しい。出会う事件関係者の女性に感情移入してしまうか、あるいはときめいたりしてダンスを踊ったりする。誘惑されるけど恋人に操をたてて断ってしまう、離婚した妻に養育されている子供たちには慕われている、野良猫を拾って自宅に連れて帰る、出来の悪い部下に情けをかける。子猫を拾うのは大変結構なことだけれど、他はあまりにもセンチメンタルすぎって感じ。もう少しクールになれ!あと、やたらと出てくる名曲がいかにもなのと、ダンスシーンの歯が浮くようなセリフなども苦手。あまりにもあっけない幕切れ。
作者はホームレスに限らず、夫や男友達の“影”にいる理解されず、報われない女たちを描きたかったのだろうか?特に、シーラやサリイのような女性を。そこら辺りを想うと心が動かされるんですよね。
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