2015年4月27日月曜日

「帰ってきたミス・メル ヴィル」イーヴリン・E・スミス ハヤカワ文庫

☆☆

ニューヨークの画廊でデビューしたての新進画家が麻薬の打ち過ぎで死んだ。警察は事故と断定したが、続いて画廊のオーナーが殺されて事件は思わぬ方向へ……。
殺し屋から足を洗って画家として名を成したのもつかの間、美術界の黒い陰謀に巻き込まれ、ミス・メル ヴィルは素人探偵に!
お嬢さま育ちの愛すべきオールド・ミスが活躍する人気シリーズ第二弾。
                  裏表紙あらすじより



主人公の枯れ具合が微妙。もう少し年寄りで可愛いおばあちゃんキャラに設定すればよかったのに。恋人もいるし、美術館館長にも心が動いたりして、まだまだ現役なところが微妙。まあ、いいんですけどね。それから訳の問題でしょうが、主人公の育ちの良さを意識するあまり、メル ヴィルの会話が堅すぎて直訳気味に感じます。

余計な描写、関係ない独白が多過ぎると思うのですが、例えば留守番電話(p274)や 地下鉄(p374)に対するメル ヴィルの意見など作者の考えなのか知らないけれど、いちいち登場人物を通して披露しなくてもいいではないのか。
場面転換が少なく、会話がだらだらと続くのも苦手です。

作者はシリーズ第一作目の『ミス・メル ヴィルの後悔』において、オールド・ミスの殺し屋というキャラクターで読者の興味を引き付けたかもしれないけれど、主人公が殺し屋を辞めてしまった本作ではより魅力的な人物造形に努めるべきでした。

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